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三木雄馬の最新インタビュー!谷桃子バレエ団『Les Misérables レ・ミゼラブル』





来る8月、『Les Misérables レ・ミゼラブル』が12年ぶりの再演を果たす!

2010年の創立60周年記念公演として上演され、文化庁芸術祭舞踊部門大賞を受賞。

しかし、振付・演出の芸術監督であった望月則彦氏の急逝により再演は不可能とされてたが、度重なるファンからの熱い要望もあり今回の実現に繋がった。


ジャヴェール警部役(ダブルキャスト)として再度抜擢された三木雄馬が、急遽インタビューに応じてくれた。


― 12年ぶりの再演実現は、どのような経緯があったのでしょうか?


私たち谷桃子バレエ団にとって、前芸術監督である望月則彦先生はとても大きな存在であると同時に、偉大な振付家であり、とてもリスペクトしています。

その望月先生の大作である『Les Misérables レ・ミゼラブル』を再演することは、御本人なくしては困難と考えてきました。


舞台セットも長く仕舞われており使える状態かどうかすら不明なままでした。そのため現状を確認しに僕も同行したのですが、それはもう、驚くぐらいに綺麗な状態で保管されていました!


じつは、保管されていた倉庫も、谷先生のお墓のすぐ近くにあったんです。

もちろんご遺族の皆さまの尽力のおかげではあるのですが、その思いがけない偶然にも

本当に心を打たれました。


望月先生の元で、数多く主演を務められてきた髙部芸術監督と、

今この時代に僕たちがこの作品をもう一度やりたいと強く思ったのは、

やはり谷先生と望月先生の導きであり、運命のようなものを感じました。


そしてお二人亡き後、遺志を継ぐべく日々踊り続けてきた今の僕たちならば、

本作を再演することが可能になったのではないか?と僕は実感しています。


― 2010年に続き、ジャヴェール警部として再出演されます。

再演への率直な思いをお聞かせください。


チャンスだと思いました!

今思うと、当時はちょうど自分にとって変革期に入り始めた時期で、

役作りについても、多くの人がイメージしやすいジャヴェール警部を演じようと

心掛けていたように思います。


そういった役作りの部分で、今回はこれまでのバレエ団の公演を通して、

さまざまな経験をさせてもらえたことを活かしつつ、今の自分が描く

ジャヴェール像を打ち出していけるはずです。


なので、より深く役に入り、より円熟したダンサーとして、

また一つ成長できるチャンスだと感じています。


― 12年前と異なる点はありますか?


自分自身が当時よりも貪欲になっていると感じています。

毎日、挑戦しているし、毎日発見があります。


こんなにやりがいを感じられるのも、バレエ団での公演だからこそだなと感じています。

信頼できるメンバーたちが揃い、自分を出し切っても受け止めてくださる指導者がいる

ということは、表現者にとっては喜びでしかありません。


そして何よりも、共に再演したいと願っていた今井智也の存在がとても大きいです。

彼が居なくては、僕のジャヴェールは、今現在描いている絵とはまったく違うものに

なっていったのではないかと思います。


― リハーサルを進める中で、どのような手応えを感じていらっしゃいますか?


ジャヴェールの生き方や人間の本質を考えさせてもらえるリハーサルを日々経験し、

僕の糧となっていっていることが一番の手応えですね。


― 谷桃子バレエ団の『Les Misérables レ・ミゼラブル』の魅力について教えてください。


ジャン・ヴァルジャンの正義、ジャヴェール警部の正義、そして民衆の正義、

それぞれの正義がある。

すべてが間違いじゃないからこそ起こるドラマがこの作品には込められていて

今の時代でも本質は変わらない人間を描いていると感じています。


そんな深い人間ドラマを、バレエという言葉を持たない総合芸術で

また新たな魅力をお届けしますので楽しみにしていてください。

ぜひ劇場でお会いしましょう!


谷桃子バレエ団『Les Misérables レ・ミゼラブル』

2022年8月10日(水)・8月11日(木・祝)メルパルクホール東京

※ジャヴェール警部役:10日/三木雄馬、11日/牧村直紀

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