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「チャイコフスキーの旅」東京で再演!振付・遠藤康行インタビュー




2018年よりYouth Dream Support Projectの芸術監督に就任した振付家・ダンサーの

遠藤康行。2021年8月に「チャイコフスキーの旅」が福岡にて初演され、今回初の東京

での公演開催となった。

出演者は、新国立劇場バレエ団から池田理沙子と木下嘉人、東京バレエ団からは秋山瑛と

池本祥真、元パリ•オペラ座バレエ団契約ダンサーの二山治雄と、トップクラスの豪華な

メンバーが集結!



― そもそもこの企画はどのように立ち上がったのでしょうか?


福岡で活動している期間に、Youth Dream Support Project(YDSP)事務局の方とご縁ができ、子どもたちを育てる機会を

つくりたいという共通の思いから子どもたちも参加できる大きい

作品をつくる企画が立ち上がりました。


― 2021年初演の手ごたえはいかがでしたか?


キャストもソリストレベル以上のダンサーたちが揃っているので

かなりレベルが高い公演になりました。また、複数の福岡のバレエスクールが、合同でひとつの

作品を上演したことによってスクール間の交流も広がったことも大きかったですね。

周囲の反響やスクールの先生方からの評価も想像以上の手ごたえを感じました。


― 子どもたちがプロのバレエダンサーと共演できるのは貴重ですね。


初演のリハーサル期間中には、ダンサーから直接子どもたちを教えるワークショップを

企画しました。今回も出演する池田理沙子(新国立劇場バレエ団プリンシパル)さんから

指導を受けた子どもたちもいます。

プロと踊る感覚や作品をつくる過程を体験し、舞台をつくる喜びを感じてもらえたので

はないかと思います。


― 今回も、プリンシパルやファーストソリストなど豪華なメンバーが揃っていますね。


しっかりとした高いスキルの踊りを見せてくれるという観点も含めてキャスティング

しました。皆さん信頼のおけるメンバーです。


― 二山さんのマジシャンやカラボス役も気になります。


二山くんはこれまで何度も僕の作品に出演してもらっていて、何でもできるダンサー

です。『白鳥の湖』では、ロットバルトも踊ります。二山くんは狂言回しの黒子の役割

も担っていて、作曲家チャイコフスキー役の子が旅をするお手伝いをします。


―チラシにもある「クラシックバレエとコンテンポラリーを融合したエンターテイメント

スペクタル」とは?


バレエ、ネオクラシック、コンテンポラリーと3つのジャンルが融合した作品になります。

オーソドックスな部分は残しますが、完全オリジナルの振付です。


『くるみ割り人形』は、ネオクラシック寄りでオフバランスを使ってみたり、

雪のシーンはコンテンポラリーのテイストを前面に、衣裳もオシャレになっています。

『眠れる森の美女』はコンテンポラリー色が強く、『白鳥の湖』はクラシックになりますね。


― 初演と再演での違いはありますか?


初演の『くるみ割り人形』では、クララのパ・ド・ドゥはなかったんですが、今回はその

シーンが加わります。やはりキャストによって変わっていく部分があるので、毎回新たに

つくる感覚ですね。


― 演出で特にこだわった点をお聞かせください


全体の流れですね。そして、若い子たちに作品は「こうやってつくれるんだよ」という

過程を見せたい。色々なものを見て感じたものから発想して、そのエネルギーを形にし、

創造する面白さを感じてもらえたら。


― 制作面でどのようなところが一番チャレンジングだったのでしょうか?


今回も4つのバレエスクールが合同で参加するので、それぞれのスケジュールをまとめる

ことが一番大変だったかな(笑)。


―最後に、本公演のみどころをお願いします。


寄せ集めでない作品にしたかったので、かなり練りました。

発表会のレベルでなく、一つの作品として見てもらえるように踊り込んでいます。

初演のときもそうでしたが、本番に向けてみんなが同じ熱量のエネルギーで挑んでくれる

一体感がとても良いですね。


チャイコフスキー3大バレエは一番好きな作品ですし、これまでの僕の経験が盛り込まれて

います。バレエ、ネオクラシック、コンテンポラリーまで楽しい作品になっていますので

どうぞご期待ください!


「チャイコフスキーの旅」

2023年8月29日(火)かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール

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