ダンサー・振付家の湯浅永麻に、演劇作家・小説家の岡田利規がテキスト・演出を担うワーク・イン・プログレスで行われた第一部に、岡田によって書き下ろされた第二部と第三部が加わった完成版、『わたしは幾つものナラティヴのバトルフィールド』の上演が決定した。完成版には俳優の太田信吾も出演する。
○岡田利規のコメント
「さまざまなナラティヴ――人の思考を規定するための物語――が世界にあふれ、できるだけ多くの支持を得ようとバトルを繰り広げています。そしてそのバトルが繰り広げられる場所、すなわちバトルフィールドになっているのはわたしたち自身にほかなりません。出演者であるダンサー、湯浅永麻さんの身体をバトルフィールド――すなわち諸状況に翻弄されまくる場所――ととらえてダンス作品をつくります。もう一人の出演者、俳優の太田信吾さんは翻弄する者、状況を引っかき回す者として作品に登場する予定です。
身体がナラティヴのバトルフィールドであるということ。それはダンサーにだけ起きていることではむろんありません。わたしたち誰しもの日常で頻繁に熾烈に生じていることです。このダンス作品は、ダンスと日々を生きるわたしたち――たとえダンスをしない人であっても――とも関係があるのだという当たり前のことを、しかしあらためて明らかにしたい、そのためのものでもあります」
※トレイラーはこちらから
『わたしは幾つものナラティヴのバトルフィールド』
2022年9月1日(木)~4日(日)彩の国さいたま芸術劇場 小ホール
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