2004年に設立した日本初の公共劇場専属舞踊団・Noism は、2024年4 月に設立20 周年を迎えた。
冬公演の「円環」は、近藤良平が19年ぶりにNoismに新作を振付するほか、Noism0新作にかつてのNoismメンバー・宮河愛一郎と中川賢がゲスト出演する。
12月から開幕する新潟・福岡・滋賀・埼玉のツアー公演に向けて、近藤良平・井関佐和子・金森穣の登壇者による、本拠地・りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館にて記者会見が行われた。
本公演のタイトル「円環」は、約20年ぶりに招く近藤と、元メンバーが「還る」という意味合い、そして「円環していく時間の中で、表現者としてそれを自覚し、なお生き抜く舞踊道を皆で探していきたい」というNoism 国際活動部門芸術監督・井関の思いが込められている。
演目は、金森(演出・振付)の新作Noism0『Suspended Garden―宙吊りの庭』、近藤(演出・振付)の新作Noism1『にんげんしかく』、金森振付の再演『過ぎゆく時の中で』のトリプルビル。
近藤のNoismへの振付はNoism1 の舞踊家たちとの創作となり、Noism0 の出演は井関佐和子と山田勇気、宮河と中川と久々の共演となる。『過ぎゆく時の中で』は、2021年に「SaLaD 音楽祭」のメインコンサートの演目として初演された作品。今回は劇場版として、新たなキャスティングで上演され、金森も出演!
新作『にんげんしかく』について近藤は、「人間がフレームに入っている。見えている視覚と見えていない死角」
といったキーワードを上げ、段ボールと人との関わりに着目しているという。「不思議な珍しい作品になると思う」と不敵な笑みを浮かべる。
金森は、「新メンバーで踊ること、ここまでNoism1メンバーと関わって踊ることはおそらくはじめてになる。50歳を迎える舞踊家だから伝えられること、空間を共有して届けられるものがある。次代を越えて感動を生み出したい思いがある」と静かな語り口の中に情熱を滲ませる。
井関は『Suspended Gardenー宙吊りの庭』に関して、元メンバーとの久々の共演に「相手に触れたときに、どう感じるか怖かった。でも触れた瞬間、20代のころに感じたものと同じだった。この”変わらないもの”は作中に出ていると思う」。『過ぎゆく時の中で』の再演を決定したことについては「お客様に層の深さを感じていただけるプログラムにしたい」と意気込みを語った。
Noism0 / Noism1「円環」
[新潟公演]2024年12月13日(金)~15日(日)りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館〈劇場〉
[福岡公演]2024年12月22日(日)J:COM北九州芸術劇場〈中劇場〉
[滋賀公演]2025年2月1日(土)滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール〈中ホール〉
[埼玉公演]2025年2月7日(金)~9日(日)彩の国さいたま芸術劇場〈大ホール〉
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